コラム

【頭のいい子を育てるおはなし366】子どもも読める、文豪作品、落語。芥川龍之介、太宰治、宮沢賢治の名作に触れさせるならコレ!

記事内に商品プロモーションを含む場合があります

子どもとニュースを見ていると、
「○○氏、芥川賞受賞!」という話題を目にする事があります。

小2息子

お母さん、 芥川賞ってなに?

う~ん、まず芥川龍之介さんっていう、とっても有名な作家さんがいてね…


そんな説明をしつつ、ふと思うのが、

うちの子は、日本の文豪たちの作品にふれることはあるのか?
ということです。

私の記憶では、中学の時に
夏目漱石の「こころ」や、芥川龍之介の「くもの糸」を教科書で習った程度です。

よっぽど親が、文豪ファンで、熱心でない限り、
日本の代表的な作品に触れることは無いと思います。

かといって、中学高校の思春期の子供が、
親にすすめられたからといって、小難しそうな本を一人で読むでしょうか?
おそらく読みませんよね。

私も文豪の作品に詳しくありません…。

だったら、小学生のうちの、読み聞かせの時期に、
子どもでも、作家の名前と、作品のあらすじを掴める本はないだろうか。

ついでに大人の私も楽しめるものはないか。

良い本がありました。

2011年に第一回初刷から、20刷以上されている人気の本

「頭のいい子を育てるおはなし366」

童話、昔話、偉人伝、詩、落語、

この一冊があれば、
一度は読みたい日本の文豪作品、世界の名作、物語

1話3分で、読み聞かせをすることが出来ます。

宮沢賢治、太宰治、芥川龍之介、夏目漱石の代表作も

引用 「頭のいい子を育てるおはなし366」

まず、この本の注目ポイントは、

日本の詩人であり童話作家でもある宮沢賢治の代表的な作品に、

太宰治芥川龍之介夏目漱石の作品も、この一冊に収められていることです。

宮沢賢治セロ弾きのゴーシュ
銀河鉄道の夜
注文の多い料理店
芥川龍之介クモの糸
杜子春
太宰治走れメロス
夏目漱石吾輩は猫である
竹久夢二お月様と子守歌
森鷗外安寿と厨子王

学校の教科書にも載る、有名な作品が集結しています。
大人でも「題名は知っているけれど、手に取る機会がなかった」
という方も多いのではないでしょうか。

まさか子どもの本で、
読めるチャンスが来るなんて。

中学受験や高校受験、大学受験など、勉強においても
絶対に役に立つ教養になります。


また、「3分で読める」という謳い文句のとおり、短時間でサクッと読めるのも
魅力的です。

子どもに読み聞かせるのにも長すぎず、


例えば「文豪作品は難しそうで、読むのをためらってしまっていた」という大人も
気軽に作品に触れられます。

日本の詩も読める

金子みすゞ、中原中也の詩は
NHK Eテレ、「にほんごであそぼ」にもメロディをつけて歌われています。

とても美しい詩ですね。

私が両手をひろげても
おそらは ちっともとべないが~

とべるコトリは私のように
地べたをはやくはすすめない

みんなちがって

みんないい~~♪

引用 『金子みすゞ
    わたしと小鳥とすずと』

金子みすゞわたしと小鳥とすずと
中原中也サーカス
谷川俊太郎わるくち
宮沢賢治雨ニモマケズ

落語のじゅげむの意味が分かる。


「にほんごであそぼ」や、幼児教室の暗唱の練習で知っていたじゅげむなのですが、

「じゅげむじゅげ、ごこうのすりきれ、海砂利水魚の水行末、雲来松、風来松……」

これが全部縁起のいいものの名前をくっつけたもので、
たとえば、

五劫のすりきれ
…三千年に一度、舞い降りた天女が、衣をそっと岩になでつけて、擦り切れる時間の5倍

=何十億年

そういう意味だったのか。

落語は全部で12種類。テンポよく読めて、とても楽しいです。

頭がよくなる! 寝るまえ1分おんどく366日 

東海道中膝栗毛も楽しめる

江戸時代の大ベストセラー 
東海道中膝栗毛
弥次さん喜多さんの珍道中も三作品。

宮藤官九郎さん脚本の「真夜中の弥次さん喜多さん」というドラマもありました。

歴史の授業でチラッと題は聞ききますが、
あまり内容は教えてもらえなかった方も多いのではないでしょうか。

これが江戸時代に流行ったのか、と思いながら読むのも、なんだか楽しいです。

伝記

偉人伝も12種類。

野口英世研究に命を捧げた
牧野富太郎日本の植物学の父
福沢諭吉明治の教育者として活躍
リンカーン奴隷を自由にした
ヘレンケラー障害に負けなかった
お釈迦様仏教を開いた
ナイチンゲールクリミアの天使
宮沢賢治やさしさの文学者
平賀源内江戸の発明家
キュリー夫人科学者として生きた
エジソン発明の魔術師

いずれ、歴史漫画などで詳しく読むのも良いですが、
偉人の名前と何をしたかを知っていると、

もっと漫画バージョンも面白くなりそうですね。

古事記に登場する日本の神話も読める


日本の神話も9作品ここで読めます。

日本列島を作った神様イザナギ、イザナミ夫妻のお話。

その子供のアマテラスの天岩戸のお話。

アマテラスの弟、乱暴者もスサノオとヤマタノオロチの対決。

因幡の白兎とオオクニヌシのお話。

コノハナサクヤ姫と、双子の息子 海サチ、山サチのお話。

むしろ大人が読んで「こういうおはなしだったのか」「あの建造物の名前はここからきたのか」
など、おおっ!という気づきや感動があり、とてもおもしろいです。

古事記のお話は、絵本になっているものも少ないので、
この一冊で色々と読んであげられるのは、嬉しく思います。

気分でえらべる、8つのジャンルと11のお話のタイプ

引用「頭のいい子を育てるおはなし366」

日本の名作の他にも、 頭のいい子を育てるおはなし366 にはまだまだたくさんの
おはなしが詰まっています。

日本の文豪作品、詩、伝記、落語 他にも

日本の昔話、世界の昔話、童話、

たっぷり366作品が集められたこの本は

8つのジャンルと、11のお話のタイプに分けられており、

巻末の索引で、今日の気分で、読みたいお話を探すことができます。

“今日は日本の昔話を読みたいな。”

“ディズニーでアラジンを見たから
世界の昔話から「アラビアンナイト」を探してみよう。”

そんな選び方が出来ます。

8つのジャンル11のお話のタイプ
日本の名作ためになる話
日本の昔話かんどうする話
世界の名作わくわくする話
世界の昔話へんてこな話
世界の童話こわい話
伝記ふしぎな話
日本の詩かなしい話
落語ちえのある話
ゆかいな話
とんち話
しあわせな話

子供に読み聞かせをするときに、

しあわせなお話をたくさん読んであげよう。」
怖いお話はもうちょっと大きくなってからにしよう。」
「社会の授業で古事記という言葉が出てきたから、読んであげよう。」

色んな選び方ができるのがとても便利です。

読み聞かせのヒントをポイントで掲載

毎ぺージに必ずポイントが掲載されています。
これがとても参考になります。

お話のポイント


例えば、宮沢賢治の雨ニモマケズのポイントでは、このような情報が掲載されています。

(宮沢賢治 「雨ニモマケズ」のPOINTより)
この詩は、黒い手帳にメモのように残された作品で、賢治が無くなってから発見されました。

引用元 頭のいい子を育てるおはなし366

読んだ後、物語から学ぶ、教訓やメッセージを
子どもと話合うのにも役立ちます。

「読んだよシール」で
よんだお話に
シールを貼るのがたのしみ!

子供の心の成長には、かなしいお話も必要

普遍的な名作は、悲しいお話も多いですよね。

例えば、
アンデルセンの マッチ売りの少女や 人魚姫
オスカー・ワイルドの 幸せの王子

教科書にも載っている、スーホと白い馬
感想文の例にもよくなるごんぎつね

せつなく、悲しい中に、考えさせられる事がたくさんありますね。

日本の昔話は、戒め系のお話が多いです。
例えば、サルカニ合戦かちかち山は、
悪いことをしたサルやなタヌキが懲らしめられるおはなしです。

最近の日本の昔話は「ハッピーエンド」で終わるものも作られています。

例えば最近のかちかち山は、絵がアニメ画になっており、
悪さをするタヌキも可愛らしい表情で、
最後は、おばあさんも元気で笑顔で終わる、まさにハッピーエンドです。

対して、私が子供の頃にに読んだのはこちらです。

おざわとしお 再話 赤羽末吉

引用元 おざわとしお かちかちやま

悪さをするタヌキは、捕まえられタヌキ汁にさせそうになりますが、おばあさんをだまし、逆に食べてしまいます。
大人になって読んでも「うわぁ……」とショックを受けてしまう内容です。
しかしながら、こちらが、大昔から子どもたちに語られ続けてきたものにより近いものなので、 昭和生まれの私としては、ハッピーエンドよりもこちらの方がしっくりきます。

再話のおざわとしお氏は、「小澤むかし話研究所」を設立し、
文学研究から民俗学にまたがる分野で幅広い研究を行っている方です。
(次男はミュージシャンの小沢健二、弟は指揮者の小澤征爾、甥は俳優の小澤征悦

中には最後まで怖い話もありますよね?

小澤 はい、確かに最後まで恐ろしい話もあります。しかし、昔ばなしをどういう状況で聞くかということを考えてみると、救われる気がするのです。

どういうことかというと、親しい人の声で、いつも自分を愛してくれるおじいちゃんやおばあちゃんの膝の上で、あるいは兄弟姉妹で体を寄せ合って聞く。

家族というぬくもりの中で、昔ばなしを通じて、子どもは怖がることを習い、恐怖に、ひいては社会に慣れていく。大人になるプロセスの一つなのです。

引用元 「現代によみがえる昔話 小澤 俊夫 氏

絵は、「スーホの白い馬」の赤羽末吉氏。
美しい自然と、悪いタヌキに、賢いうさぎの絵は、とても印象に残ります。

識字率の低い大昔から、おじいちゃんおばあちゃんに語られ続けてきたこの昔話を、
赤羽末吉氏の美しい絵と、昔ばなしを研究される小澤俊夫氏のコラボ作品、
貴重な文化財になるかもしれません。

子どもとよむ日本の昔ばなし 12巻セット 



「 頭のいい子を育てるおはなし366 」に収められている
かちかち山は、ハッピーエンドではありませんが、古来のお話よりはソフトになっています。

他にも、悲しくも美しい名作
身勝手な事はしてはいけないよ、という戒めのメッセージが含まれた
お話などもたくさん入っています。

かなしい、せつない、かわいそう、そういう気持ちを本で学ぶことは
子供にとっては大切なことです。

時期を見て、少しずつ読み聞かせていくと良いですね。

不朽の名作は、
一生の内に必ず読みたいものですね。

原作を読むきっかけづくりにも

頭のいい子を育てるおはなし366 の中には、長編大作やシリーズものをサクッとまとめているものもあります。

赤毛のアン西遊記ファーブル昆虫記、どうぶつ語が分かるドリトル先生シリーズなど。

よくまとめられすぎて、ひょっとすると物足りなさを感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、

作品の存在を知るにはもってこいです。

小2の息子は、
これがきっかけで
ドリトル先生シリーズにハマりました。

ドリトル先生の本の端っこの
パラパラまんがも楽しいよ。

小さいうちから、パパママのお膝で楽しんできたお話なら、
大きくなった時に、原作を読むきっかけになるかもしれませんね。

西遊記や、ジュールベルヌの海底2万里など、ワクワクするお話は
子どもに何度も読んでと言われます。

美しい挿し絵

美しい挿し絵

引用 頭のいい子を育てるおはなし366 おやゆび姫

頭のいい子を育てるおはなし366 は

一話一話に、それはそれは美しい挿し絵がついています。
出版元の主婦の友社さん、かなりこだわったのではないでしょうか。

世界の名作に出てくるお姫様も美しく、
日本の昔話やとんち話も、和テイストの雰囲気ピッタリの挿し絵で彩られています。

絵本とちがう挿し絵のよさは、物語の風景や様子を想像できるところです。
子どもの想像力を育む、良い方法でもあります。

美しい挿し絵と文字だけで、物語を楽しむ。
それも良い経験ですね 。

読み聞かせで気を付けてあげてほしい点

頭のいい子を育てるおはなし366

おうちの本棚や、ベッドの枕元に置いておきたい素晴らしい内容の本ですが、

読み方で注意したほうが良い点があります。

日付順に読むのはオススメしません。

誕生日や、今日の日付を開いて読むのもオススメしません。

なぜオススメしないかというと、まだ読み聞かせが必要なお子さんには、
怖いお化けのお話や、ショックを受けてしまうお話に出くわすこともあるからです。

巻末の索引でお話を選ぶか、

各ページのお話のタイプをチェックすることをオススメします

怖くてないちゃったり、
眠れなくなっちゃったらいけませんものね。

文章を読む力がつく

本の紹介とは少々お話が変わりますが、

現在、息子が通っている、中学受験小2コースでは、年に6回の公開模試があります。

そこでは、すでに物語文と説明文の問題が出題されています。

そのテストの文字の大きさのと文字数は、 頭のいい子を育てるおはなし366 に近いものがあると思います。

いわずもがな、本をたくさん読むことは、語彙力、読解力、算数の力にも必ずつながります。

そして、知識を増やす最高のツールとなります。

1日15分の読み聞かせが本当に頭のいい子を育てる 

まとめ

頭のいい子を育てるおはなし366 いかがでしたでしょうか?

注目のポイントは
読み聞かせするには、なかなか出会えない
芥川龍之介、太宰治、宮沢賢治、夏目漱石の作品を
子どもにも触れさせられるところです。

文豪作品を
子どもと一緒に楽しめて良かったです。

また、世界中の名作が集る、まさに物語のガイドブックといえる
究極の一冊ではないでしょうか。

  1. 一度は手に取りたい、日本の文豪の作品が読める。
  2. にほん日本、世界の昔話や童話、名作を網羅。
  3. 伝記伝記、落語、詩、さまざまなジャンルを楽しめる。
  4. 原作原作を知るきっかけにもなる。
  5. お話sお話のタイプ分けで、子どもの年齢や、その日の気分でお話をえらべる。
  6. 短時間短時間で完結するので、こどもが飽きずに読める。
  7. 各ページ各ページのポイント解説が、読み聞かせの参考になる。
  8. さし挿し絵が美しく、想像力をより膨らませられる。 
  9. 子どもの語彙力、読解力、知識量を増やす素晴らしいツール。

このボリュームなのに、本棚の幅をとらず、
小さいお子さんから、大きいお姉さんお兄さん、

さらに大人も楽しめるのも嬉しいです。


お話がたくさん詰まっているのに
本棚がかさばらないのはとても助かります。

外出が出来なかった、コロナ緊急事態宣言の間にも
ほんとにこの本があって助かりました。

そして、子どもはあっという間に大きくなります。
お膝にのせて、読み聞かせる時間も案外短いものです。

たくさん読んでもらった優しい安心の時間が
子どもたちを素晴らしい未来へ導いてくれると、信じています。

皆さんも、お子様との読書の思い出をたくさん作ってくださいね。

最後まで読んで下さってありがとうございました。

ーーーーーーーーーーーーー

【この記事を書いた人】

とろろ (アラフィフ一児の母)
四国の超絶イナカの公立高校卒業。
同じ田舎から、慶応義塾大学に進学したイトコと、その家庭と叔母を隣で見続ける。
高齢出産で産んだ我が子は、どんくさく、運動もダメ。
それなら、叔母のように、子どもに学びを身に付けさせようと決意し5年。
中学受験を目指し、塾や家庭学習の事を書いています。

ーーーーーーーーーーーーー