小2、小3になると、塾を検討されている方は多いのではないでしょうか。
大手の塾には、まず入塾テストというハードルがあります。
そのハードルは高いか?というと、決してそうではありません。
対策をしておけば、
入塾判定は取れます。
塾側だって、出来れば、多くの生徒に入塾してほしいのですから、
正答率3%の超難問ばかりで待ち構えているわけではないのです。
まず、小3の入塾テストで、公立小学校の既習範囲を外れることはほぼありません。
浜学園の公式HPにも、その記載があります。
各学年とも、公立小学校進度による既習範囲で出題されます。(ただし、小5の8月以降は、その限りではありません。)
浜学園
ですので、おさえておくべきことは、
- 基礎をしっかり定着させておく。
- テストに不慣れな子でも、実力を発揮できるように、家で問題に慣れておく。
この2つです。
それでは、入塾テスト対策に最適の、
おすすめの市販ドリル、おさえておきたい問題をご紹介してまいります!
Contents
入塾テストは『基本、応用、発展問』
まずは、こちら、
関西の中学受験専門塾、浜学園、馬渕の公開テストの実物をパラパラとめくった、30秒動画です。
馬渕は小2の8月、浜学園は小2の5月のテスト内容です。
もし、お子さんが、大手塾の入塾テストを小2の冬に受けるとすると、
このくらいのレベルのものになる可能性が高いです。
※入塾テストは、随時行われますが、各塾共に、一度資料請求をすると、
大きな入塾テストの案内、夏期講習などのDMを送ってくれます。↓
浜学園、オープンテストのDM↑
最難関中・有名中学校へ合格者多数!【中学受験】進学教室浜学園 浜学園
入塾テストでは、下記の単元を、
『標準、応用、発展』に分けて出題されます。
標準…簡単な計算や、文章題
応用…少し難易度の高い文章題や、形の問題
発展問題…図形や表などになった思考力問題。
小2で習う単元は、こちらの8つになります。↓
- 足し算、引き算のひっ算
- かけ算
- 10000までの数
- 長さ
- 時刻と時間
- 水のかさ
- 三角形と四角形
- はこの形
(もし、お子さんが、小3の夏以降に入塾テストを受ける場合は、分数と割り算の基礎も勉強しておけば安心です)
標準と応用問題ができたらほぼ合格!
まず、足し算と引き算の、ひっ算、文章題、時刻の読み方などの、
標準、応用問題が正解できれば、ほぼ合格と思ってもいいです。
計算
〈基本の計算と文章題〉
①578+789=
②8×6+28=
③7+7+7+7+7+7=7×□
④1m46㎝=□㎝
⑤ゆり子さんは、500ページの本を、3日間で読みました。1日目は138ページ、2日目は1日目より60ページ多く読みました。3日目には何ページ読みましたか。
答え ①1367 ②76 ③6 ④146m ⑤164ページ
こんな虫食い算も、公開テストではよく見かけます。
長さ、水のかさ、時間
長さ、時間、水のかさは、
単位の変換に気を付けなければなりません。
①2m42㎝+90㎜+53cm=□m□cm
②4m11cm+1m99㎝=□m□cm
③8dLー1dL20mL=□mL
④7時40分の8時間40分後は、午後□時□分です。
時こくと時間
時刻の文章題や、時計をよむ問題もあります。
例えば、こんな応用問題も。
よしおくんは、友だちと、えきで会うやくそくをしていたので、
午後1時26分に家を出ました。
ところが駅についたのは、やくそくの時間の10分後でした。
家から駅までは24分かかりました。約束をしていたのは、午前何時何分ですか。
答え 午後1時40分
ハイレベ100のパラ見2分動画です↓
このくらいの問題余裕、というお子さんは、
次の発展問題もどんどんやっていくことをおすすめします。
発展問題
ここまでの算数の基本ができていれば、ほぼ合格はますが、
さらに余裕があるなら、発展問題も練習しておくと安心です。
サーカスにいる動物は、ライオン、馬、ゾウ、トラ、犬、合わせて20頭です。ライオンは4頭います。馬はライオンの半分います。また、ゾウは2頭いて、その数は犬の数より6頭少ないそうです。
①犬は何頭いますか?
②トラは何頭いますか?
答え ①8頭 ②4頭
登場した動物の情報を整理しなければなりません。
線分図、〇丸などを使って図にして、見える化すると、案外簡単に解けるのですが、
子どもは図を書くのをめんどくさがります。
中学受験塾では、
情報をメモをして、整理する事が、のちのち重要になってくるので、
余裕があれば、こう言った練習をしておくと、色んな応用問題に対応できます。
線分図の書き方を丁寧に解説「中学受験 入塾テストで上位クラスに入るスタートダッシュ」↓
引用元 中学受験 入塾テストで上位クラスに入るスタートダッシュ[算数]
応用、発展問題の分かりやすい解説と、類題が載っています。
10000までの数
10000までの数だと、カードを使って整数を並べる問題が頻出します。
1⃣,2⃣,3⃣ ,4⃣,5⃣,5枚のカードがあります。このカードで、4桁の数を作ります。次の問題にこたえましょう。
⑴1番大きい数はなんですか?
⑵5番目に大きい数は何ですか?
こたえ⑴5432 ⑵5413
とにかく、こまめに数字を並べていくことが大事です。
小4になると、「10ケタの整数を作る」といった問題が出てくるので、
小2、3年のうちから、カードの問題は慣れておくといいです。
↑ハイクラスドリル小2 2⃣カード並べの問題 3⃣は虫食い算 4⃣文章題応用
入塾テスト対策におすすめです。
パラ見2分動画です!⇓⇓⇓
10桁のカード並べや、概数の問題など、小4の2月ごろやってました。⇓⇓⇓
樹形図
0⃣、1⃣、2⃣、3⃣ の、4枚のカードから、3枚のカードを並べて、
3けたの整数をつくります。
このときできる3けたの整数は全部で何個(何通り)ありますか。
カードをこまめにを並べるほかに、
『樹形図』を用いた方法もあります。
樹形図とは、起こりうるすべての場合を、枝分かれする樹木状にかいた図のことです。
樹形図を使うと、重なりや、もれが少なくなり、パターン①よりもより正解にたどり着きやすいです。
こまめに数字を並べる基礎ができたら、次は樹形図を使う方法をやってみましょう。
樹形図は、小3の入塾テストに出る確率は少ないですが、
いずれ塾で習う内容です。参考にしてください。
詳しくは、こちらの記事をどうぞ。
長さの発展問題
(算数の「手を動かせ」とはなんぞや。ハイクラスドリル上級問題)
↑↑↑こちらの正答率は30%以下になります。
小4の通常授業で習う、「分配算」です。
こういった問題も、小2の実力テストに出題されることがあります。
水のかさの発展問題
50Ⅼまで 水が入る水そうに、水が 41Ⅼ8dl 入っています。はじめに、水をいくらかくみ出して、すてました。そのあと、水そうに 32L4dⅬ の水を入れると、水そうがいっぱいになりました。はじめに、くみ出した水は、何L何dLでしたか。
答え 24L2dL
こちらの問題は、ハイクラスドリルの中でも上級レベルです。
これが出来なければ合格できないということはありません。
計算や、文章題の標準問題がサクサク出来る方は、こういった発展問題を練習し、
上のクラスを目指してみてください。
長さの発展問題はこちらの記事を参考にしてみてください。
三角形と四角形
「三角形はいくつありますか?」という問題です。
中にある三角形も、一番外の三角形も数えなくてはいけないので、初見ではとまどいます。
入塾後の公開模試にも、しょっちゅう出題されるので、
やっておいて損は無しです。
はこのかたち
はこのかたちの発展問題です。(正答率15%)「Dとかさなる頂点はどれですか?」といった問題です。
やったことが「ある」と「ない」とではかなり違います。
こちらの問題は、「対角打ち」という方法で簡単に解けます。
実はこの「対角打ち」は、小4の灘特訓クラスで習いました。それまで、なぜ習わなかったのか?
展開図を頭の中でクルクル回し、思考力を鍛えるためだったのかもしれません。
低学年では、テクニックより、地道に解くことを重視されているように思えます。
入塾テストの合格ライン
ここまで読まれて、「けっこう難しいじゃない」と思うかたもいらっしゃるでしょう。
確かに少々難しい例題を出しましたが、
これらは、馬渕公開模試と浜学園の公開模試過去問と、浜学園の入塾テストを経験して、まとめたものです。
テストには、もっと簡単な問題もでるでしょうし、逆に難しい問題もあるはずです。
そして、最初にも説明しましたように、
塾側だって、出来れば多くの生徒に入塾してほしいのですから、正答率3%の超難問ばかりで待ち構えているわけではないのです。
学校で習った基礎がきちんと理解できていれば、必ず入塾判定はもらえます。
入塾の合格ラインは、学年、塾によっても違いますが、
例えば、うちの息子が小2の夏に受けた浜学園の合格ラインは90点でした。
算数国語、両方合わせての90点なので、2科それぞれ、50点取れれば合格、
極端な話、算数で70点取っていれば、国語20点でも合格です。
小3で合格ラインが少々上がったとしても、国算合わせて100~110点です。
そして、算数の配点がどんなものかというと、馬渕公開模試、浜学園公開テストを参考に平均を取ってみるとこのようになりました。
- 標準問題(計算、正答率80~90%)49点
- 応用問題(文章題 正答率40~80%)33点
- 発展問題(大人も悩む図形、思考力問題 正答率5~15%)18点
基本問題と標準問題が出来たら、82点です。もう合格はすぐそこです。
これに国語20~30点とればいいのです。
算数の発展問題ができなくても、なんら心配ありません。
発展問題は一部の天才のためにある
正答率5%~15%の発展問題がなぜ出題されるかというと、
何百人に1人の天才のためにあるのです。
標準レベルの問題ばかりだと、本当に頭のいい子の実力が分からないからです。
入塾テストで発展問題をサラサラと解けるなら、すぐに最難関クラス、灘クラスに入れるので効率がよいですものね。
ですので、普通は、標準問題、応用問題ができて、学校の勉強についていけているという証明ができれば大丈夫です。
まずは、基本の問題を正解し、入塾判定をとりましょう。
上のクラスをめざすのは、入塾してからで良いのです。
灘中合格者数17年連続日本一達成!中学受験専門塾【浜学園】
おすすめ市販ドリル(算数)
とにかく、基本の計算と、文章問題は解けるようにするには、
市販のハイレベルなドリルで練習しておくと安心です。
小3の春から夏の入塾テストなら、小2の復習になります。
ですので、小3のドリルではなく、小2のハイレベル問題集と、図形や、パズルの問題で対策しておきましょう。
ハイクラスドリル 小2
小2の基礎、応用、発展を網羅しているドリルです。
各単元のレベルが3つに分かれています。
ハイレベ100 算数 小2
先に紹介した、ハイクラスドリルより、少し難易度の高い「最レべ問題」があります。
最難関クラスを狙うなら、「最レべ問題」もやっておくといいです。
後半の算術特訓はかなりのやりごたえがあります。
※「算術特訓、場合の数」は、入塾テストに不要。小4の灘特訓に出た難問です。ハイレベの出版社(奨学社さん)の本気度を感じます。
中学受験 入塾テストで上位クラスに入るスタートダッシュ[算数]
小3の内容、分数、小数、割り算のひっ算などがあり、低学年には早い計算問題もありますが、
応用問題、発展問題は、塾の特別講座で習う内容が目白押しです。
難易度は高いのに、字が大きく、キャラクターもかわいらしいので、取り組みやすくなっています。
天才脳 空間把握 中級
展開図、サイコロ、積み木などの、
立体や平面感覚を鍛えるドリルです。
入塾テストには必ずこのような図形の問題が少なくとも1,2個は出ます。
小3なら、中級からがいいです。(入門、初級はとばしてOK)
問題は60ページほどです。全部やると力はつくでしょうが、
入塾テスト前に大急ぎでするなら、「点描写」は不要です。
時間があるときに親子で「点描写」競争をするのは楽しいです。
時々、競争します。
ハイクラスドリルや、ハイレベ100よりも、子どもがやりたがります。
天才脳ドリル ミニ 空間把握 Vol. 2: 考える力を伸ばす!
ミニもあります。
上で説明したのは通常タイプで、サイズはA5でしたが、
ミニは一回り小さいA6サイズです。120ページに問題がぎっしり詰まっています。
天才脳ドリル 仮説思考 ミニ ②
天才脳ドリルシリーズの仮説思考です。これは、通常版より、ミニのVol2をおすすめします。後半にあるこの3単元の練習がたくさんできるからです。
- 未等式
- 推理算
- 魔法陣
未等式を速く解く記事はこちらになります。
魔法陣は、これまでの模試で、2,3回お目にかかりました。
「数字が入った四角い表」に初めて遭遇してビックリするよりも、
ちょっと経験はしておいた方がいいです。
魔法陣がむずかしい場合は、仮説思考の初級「フォープレイス」からはじめるといいです。
1~4の数字を埋めるフォープレイス。
推理算は、文章をよく読む練習になります。足し算引き算の発展問題にもつながります。
他にも、迷路やナンプレがあるのが仮説思考です。
天才脳シリーズは遊び感覚でできるのに、模試にも出てくる問題があるのですごいです。
対策「国語遍」
以上で、「入塾テスト対策小3算数」でした。
次は「国語遍」に続きます。
国語遍は只今記事を作成中です。
「細かいことはいいから、おすすめドリルだけ教えて!」という方は、
国語はこの2冊をおすすめします。
小学2年 ハイクラステスト 国語: 小学生向け問題集/中学入試にむけて! トップレベルの力をつける
難易度の高い問題がみっちりです。
小学 基本トレーニング読解力8級:30日で完成 反復式+進級式
文章読解に特化したドリルです。文章を一人で読むのが大変なお子さんには、親御さんが読んであげていいんです。これが一冊終わるころには、一人で読めるようにきっとなっています。
私が「浜学園の入塾テスト」小2に息子を連れて行ってみた記事もあります。
他の塾でも、大体の流れはそう変わらないと思いますので、是非ご覧になって、参考にしてみてください。
読んで下さってありがとうございました。
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とろろ
四国の超絶イナカの公立高校卒業。同じ田舎から、慶応義塾大学に進学したイトコと、その家庭と叔母を隣で見続ける。
高齢出産で産んだ我が子は、どんくさく、運動もダメ。
それなら、叔母のように、子どもに学びを身に付けさせようと決意し5年。
中学受験を目指し、塾や家庭学習の事を書いています。
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